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AIを使った詐欺は、どう見分ける? 顔や声より「お金の話」に気づく

あんしん はじめて 公開 2026年10月8日 確認 2026年10月16日 読むのに約5分

ひとことで言うと

顔や声では見分けようとせず、相手の話の中身で見分けます。お金の話が出る、急がせる、個人の名前の口座やSNSに誘う、のどれかがあれば、一度切って自分で調べた番号にかけ直すか、188や#9110に相談します。

  • はじめてAIにさわる方へ
  • 親にAIを教えたいご家族へ
ことばの手帖(この記事に出てくる言葉)
ディープフェイク
AIで作った、本物の人のように見えるにせの画像や動画、声のこと
特殊詐欺
電話などで相手を信じこませ、お金をだましとる詐欺。ニセ警察詐欺もその1つ
遠隔操作
離れた場所にいる他人が、あなたのパソコンやスマホを動かすこと
188(いやや)
消費者ホットライン。契約や買い物のトラブルを、近くの消費生活センターなどに相談できる番号
#9110
警察相談専用電話。詐欺かもしれない電話やメッセージを、警察に相談できる番号

AIを使った詐欺って、どんなもの?

AIを使うと、写真のような画像や、自然な文章を、短い時間で作れます。AIで作った、本物の人のように見えるにせの画像や動画は「ディープフェイク」と呼ばれます。

ここで覚えておきたいのは、ひとつだけです。見た目が本物らしいことは、本物である証拠になりません。

公的機関は、いま次のような手口に注意を呼びかけています。

手口どんな話か呼びかけている所
有名人のにせ広告SNSで有名人を名のる人が「もうかる」と投資に誘う国民生活センター(2026年9月1日)
ニセ警察詐欺警察官などを名のる電話や、ビデオ通話警察庁「SOS47」
にせのサポートパソコンから警告の音が鳴り、電話したら遠隔操作された国民生活センター(2026年9月16日)
講座・副業の誘い「AIで稼げる」という誘いから、高額な講座の契約へ国民生活センター(2026年9月16日)

国民生活センターの注意喚起には、60歳代の男性の例があります。有名な実業家を名のる人物の投資グループで、約400万円を送ったあと、相手と連絡が取れなくなったそうです。

同じセンターは「2025年度 65歳以上の消費生活相談の状況」を、2026年9月16日に公表しました。65歳以上の方の相談は330,497件で、相談全体の37.7%でした。パソコンの警告音から始まるサポート詐欺も、この中で取り上げられています。

顔や声で、見分けられる?

残念ながら、見た目や声で見分けるのは、むずかしいと考えておきましょう。警察庁の「SOS47」でも、ビデオ通話を悪用して警察官や検察官を名のる詐欺に、注意が呼びかけられています。顔が見えても、制服を着ていても、安心はできません。

見るのは、相手の顔ではなく、相手が言っていることです。次のどれか1つでもあれば、そこで立ち止まります。

  • お金の話が出る。振り込み、投資、手数料、税金など
  • 急がせる。「今日中に」「今日決めれば特典がある」など
  • 個人の名前の口座に振り込ませる。国民生活センターは、振込先が個人名義の口座なら詐欺の可能性が高い、としています
  • SNSやLINEなど、別の連絡先に移らせる。広告から、メッセージのやりとりに誘うなど
  • 画面に出た番号に電話させる。パソコンやスマホの「警告」の表示など

相手が有名人でも、警察を名のる人でも、家族の声でも、見るところは同じです。

あやしいと思ったら、どうする?

その場でできることを、順番に書きます。紙に写して、電話のそばに置いておくと安心です。

  1. その場で決めない、払わない。返事もしなくてかまいません
  2. 一度、電話を切る。メッセージなら、やりとりをやめます
  3. 自分で調べた番号に、かけ直す。相手が言った番号ではなく、電話帳や公式のホームページで調べた番号にかけます
  4. 家族に電話する。家族を名のる電話なら、ふだんの番号にかけ直して確かめます
  5. 相談する。契約やお金のことは188、詐欺かもしれない電話やメッセージは#9110へ

警察を名のる電話でお金や口座の話が出たら、一度切って、#9110か最寄りの警察署に自分でかけ直します。

投資に誘われたときは、相手の会社が国に登録されているかを、金融庁のホームページで確かめられます。有名人の名前が出てきたら、その人の公式のホームページで、注意の呼びかけが出ていないかも見てみましょう。どちらも、国民生活センターが勧めている確かめ方です。

パソコンやスマホに「ウイルスに感染しました」と出ても、表示された番号には電話しません。閉じても消えないときは、電源を切って家族に相談します。

家族で決めておくことは?

警察庁の「SOS47」も、大切な家族や友人を守るために何ができるか、話し合ってみてくださいと呼びかけています。決めておくと安心なのは、次の3つです。

  • 合言葉。家族だけが知っていて、SNSなどに書いていない言葉にします。声や顔がそっくりでも、合言葉が言えなければ切ります
  • お金の話が出たら、いったん切って家族に電話する。だれからの連絡でも同じです
  • 困ったときの相手を「お気に入り」に入れる。家族の番号と、188・#9110を、すぐかけられるようにしておきます

合言葉は、電話で決めるより、顔を合わせたときに決めるのがおすすめです。

AIに「これ、あやしい?」と聞いてもいい?

はい。届いたメッセージの文を写して、AIに「どこがあやしいか」を聞くのは、よい使い方です。考えを整理する手伝いになります。

あやしいメッセージをAIに相談する例

SNSで、有名な実業家のアシスタントを名のる人から「投資グループに招待します。まずはこの口座に振り込んでください」と来ました。口座は個人の名前です。どこがあやしいですか。

あやしい点が3つあります。①有名人の関係者を名のって、SNSで投資に誘っている ②先に振り込みを求めている ③振込先が個人の名前の口座 です。振り込まず、返事もしないでください。心配なときは188か#9110に相談しましょう。

聞くときは、3つのことに気をつけます。

  • メッセージの中のリンクは押さず、文だけを写します
  • 写す文から、自分の名前や電話番号は消しておきます
  • AIもまちがえることがあります。最後は人に確かめます

AIに入れない情報は、AIに入れてはいけない情報は?にまとめました。AIのまちがいとの付き合い方は、AIの答えがまちがっていたらをどうぞ。手口の一覧と相談先は安心ガイドでいつでも見られます。そのまま使える相談のお願い文はお願い文の見本帳にあります。

お手本 そのまま使えるお願いの文

次のようなメッセージが届きました。詐欺の可能性があるか、どこがあやしいかを、やさしい言葉で教えてください。メッセージの中のリンクは押していません。【届いたメッセージの文をここに写す(自分の名前や電話番号は消しておく)】

AIの返事の例(どのAIでも)。返事は毎回すこしずつ変わります

あやしい点が2つあります。1つめは、有名人の関係者を名のって投資に誘っていること。2つめは、先に振り込みを求めていることです。返事や振り込みはせず、心配なときは消費者ホットライン188か、警察相談専用電話#9110に相談してください。

きょうの、やってみよう

家族と電話で、合言葉を1つ決めましょう。決めたら、188と#9110と一緒に紙に書いて、電話のそばに貼っておきます。

ここだけは気をつけて

AIに「安全そうです」と言われても、それだけで振り込んだり契約したりしないでください。お金の話は、家族か188・#9110に確かめてから決めます。

ご家族の方へ

親御さんには「あやしいと思ったら、途中で電話を切っていい。切っても失礼ではない」と伝えておくと、いざというときに動きやすくなります。合言葉は、帰省したときなど、顔を合わせたときに決めると安心です。

よくある質問

ディープフェイクは、どうやって見分けますか?

見た目や声で見分けようとしないのがいちばんです。お金の話が出たら、一度切って、自分で調べた番号にかけ直します。

家族の声で「お金が必要」と電話が来たら?

一度切って、ふだん使っている家族の番号にかけ直します。家族で合言葉を決めておくと、本人かどうかを確かめやすくなります。

188と#9110は、どう使い分けますか?

契約や買い物、講座のトラブルは188(消費者ホットライン)。詐欺かもしれない電話やメッセージは#9110(警察相談専用電話)。緊急のときは110番です。

もしお金を払ってしまったら、どうすればいいですか?

すぐに188か#9110、または最寄りの警察署に相談してください。国民生活センターは、「お金を取り戻せます」と近づいてくる二度めの被害にも注意を呼びかけています。

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AIの画面・料金・できることは、提供している会社の都合でよく変わります。この記事は2026年10月16日時点の公式の案内をもとに書いています。 AIの答えはまちがえることがあります。お金・健康・契約にかかわることは、最後に必ず人(お医者さん・窓口・家族)に確かめてください。