AIの答えがまちがっていたら、どうすればいい? 確かめ方と聞き返し方
AIの答えは、まちがっている前提で使います。気になったら「根拠も教えてください」と聞き返し、公式のページで確かめ、体やお金のことは最後に人に聞きます。この3つで、まちがいに振り回されずに使えます。
- はじめてAIにさわる方へ
- 家事や子育てに使いたい方へ
- AIは「それらしい答え」を組み立てるので、知らないことも自信ありげに答えてしまう
- まちがえやすいのは、時刻・料金・制度・法律・薬・人についての話
- 確かめ方は3つ。聞き返す、公式のページを見る、最後は人に聞く
- 体や薬、お金や契約のことは、AIの答えだけで決めない
- 生成AI
- 文章や絵を、新しく作り出せるAIのこと。ChatGPTやGeminiもこの仲間
- ハルシネーション
- AIが、本当ではないことを、本当のように答えてしまうこと。もとは「幻覚」という意味の英語
- 根拠(こんきょ)
- その答えが正しいと言える、もとになる理由や資料
- 公式(こうしき)
- その会社や役所が、自分で出している案内
- 出典(しゅってん)
- その情報が、どこに書いてあったかという元の場所
AIはなぜ、まちがえるの?
AIに質問すると、すらすらと、ていねいな答えが返ってきます。だからこそ、つい全部を信じたくなります。
でも、AIは調べものの名人というより、「それらしい答え」を組み立てる名人です。たくさんの文章から覚えた言葉のつながりをもとに、ありそうな答えを作ります。
そのため、よく知らないことでも、知っているような口ぶりで答えてしまうことがあります。この、もっともらしいまちがいを「ハルシネーション」と呼びます。
これは、AIがわざとだましているのではありません。しくみの特徴で、どのAIでも起こります。各社の公式の案内にも、そのことが書かれています。
- Google(Gemini):生成される情報は、不正確だったり、ふさわしくなかったりする場合がある
- Anthropic(Claude):くわしく具体的に見える答えでも、大きなまちがいを含むことがある。正しいか確かめずに頼らないでほしい
- LINEヤフー(Agent i):AIの答えは、不正確なことがある
国の機関も同じことを伝えています。個人情報保護委員会は、AIの答えに不正確な内容が含まれるおそれを、注意喚起の中で挙げています。総務省の教材「生成AIはじめの一歩」も、生成AIはまちがった内容を出すことがあるので、情報のもとを確かめるよう説明しています。
体や薬のこと、お金や契約のことは、AIの答えだけで決めない。これをいちばん先に覚えておいてください。
まちがえやすいのは、どんな話?
総務省の教材では、AIが、実在しない山やお店を、本当にあるかのように答えてしまう例が紹介されています。名前も説明もそれらしいので、読んだだけでは気づけません。
とくに気をつけたいのは、次のような話題です。
| 話題 | まちがえやすいわけ | 確かめる先 |
|---|---|---|
| 電車の時刻・お店の休み | 新しいことに弱い | 駅やお店の公式の案内 |
| 料金・制度・手続き | よく変わる | 会社や役所の公式のページ・窓口 |
| 法律・契約・相続 | 人によって答えが変わる | 消費生活センター(188)、法テラス |
| 薬・体のこと | 一人ひとり事情がちがう | お医者さん・薬剤師さん |
| 人についての話 | 別の人と取りちがえる | 本人や、公式の発表 |
Googleの「生成AIの追加利用規約」も、医学・法律・お金のことについて、AIの答えを専門家の助言の代わりにしないよう求めています。
話題に関係なく、次のような答えが出たときも、ひと呼吸おいて確かめましょう。
- 金額・日付・時刻など、数字が出てきたとき
- 「無料です」「〜できます」と、言い切っているとき
- 聞き直すたびに、答えが変わるとき
- 自分や家族の体やお金にかかわるとき
急な病気やけがで、救急車を呼ぶか迷ったときは、地域によっては「#7119」に電話で相談できます。総務省消防庁によると全国42地域で実施していて、実施していない地域もあります。危ないと思ったら、迷わず119番に電話してください。
まちがいを見つける、3つの確かめ方
1. 聞き方を変えて、もう一度聞く
「それは本当ですか? 根拠も教えてください」と続けて聞きます。AIが自分の答えを見直して、まちがいに気づくことがあります。
「根拠も教えて」と聞き返す会話の例
救急車を呼ぶか迷ったときの「#7119」は、全国どこでも使えますか?
はい、#7119は全国どこからでも利用できます。
それは本当ですか? 根拠も教えてください。
失礼しました。訂正します。#7119は、実施している地域でだけ使えます。総務省消防庁の案内によると、実施していない地域もあります。お住まいの都道府県や市区町村の案内で確かめてください。
このように、聞き返すと答えが変わることがあります。ただし、見直したあとの答えが正しいとは限りません。だから、次の2つも使います。
2. 公式のページで確かめる
料金、時刻、制度、薬のことは、会社・駅・役所・薬局の公式の案内がいちばん確かです。AIが出典のページを書いてくれたら、そのページを開いて、本当にそう書いてあるかを自分の目で見ます。
公式のページが見つからないときは、市役所の広報誌や、届いた案内の紙に書いてある電話番号にかけて聞くのも確かな方法です。
3. 最後は人に聞く
体のことはお医者さんや薬剤師さん、お金や契約のことは窓口や家族に聞きます。
AIは「相談の準備」に使うと、いちばん力を発揮します。たとえば、新しい薬をもらったとき。飲み合わせが心配なら、答えを出すのは薬剤師さんです。AIには「薬剤師さんに聞くことを、短いメモにして」と頼みます。聞きたいことを整理するのは、AIの得意なことです。
まちがいに気づいたら、どうすればいい?
まちがいに気づいたら、AIにそのまま伝えてかまいません。
「ちがいますよ。公式の案内では〇〇でした。それをふまえて、もう一度答えてください」と書けば、続きの答えを直してくれます。
もう1つ大事なのは、確かめていない答えを、人に広めないことです。AIの答えを、そのままLINEで家族や友だちに送るのはやめておきましょう。総務省の教材も、医療や健康の情報は、気軽に広めないよう呼びかけています。
まちがえることがあっても、AIが役に立たないわけではありません。献立や手紙の下書きのように、まちがっても困らないことから使ってみてください。
確かめる方法は、安心ガイドにもまとめています。AIに入れない情報はAIに入れてはいけない情報は?をどうぞ。
お手本 そのまま使えるお願いの文
【聞きたいこと】について教えてください。答えのあとに、その根拠と、確かめるときに見るとよい公式の案内(役所や会社のページなど)も書いてください。わからないことは「わからない」と書いてください。
(答え)……です。根拠:……。確かめる先:〇〇市の公式ホームページの「〇〇」のページ、または市役所の窓口。くわしい日付や金額は変わることがあるので、公式の案内で確かめてください。
AIに、近くの駅から出る朝いちばんの電車の時刻を聞いてみましょう。答えが出たら、駅や鉄道会社の公式の時刻表と見くらべてみてください。合っていても、ちがっていても、それが「確かめる」練習です。
体や薬、お金や契約のことは、AIの答えだけで決めないでください。お医者さん・薬剤師さん、窓口や家族に確かめてから決めます。
親御さんには、最初に「AIはまちがえることがある。だから大事なことは家族にも聞いてね」と伝えておきましょう。まちがいに出会っても「だまされた」と落ちこまず、確かめる習慣につながります。
よくある質問
ChatGPTは、うそをつくのですか?
わざとだますわけではありません。それらしい答えを組み立てるしくみのため、まちがったことを本当のように言ってしまうことがあります。
まちがえないAIはありますか?
ありません。GeminiやClaudeなど、各社の公式の案内にも、答えが不正確なことがあると書かれています。大事なことは確かめる前提で使いましょう。
「根拠を教えて」と聞けば、正しくなりますか?
見直してくれることはありますが、それでもまちがうことがあります。出てきた根拠のページを開いて、自分の目で確かめましょう。
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AIの画面・料金・できることは、提供している会社の都合でよく変わります。この記事は2026年10月16日時点の公式の案内をもとに書いています。 AIの答えはまちがえることがあります。お金・健康・契約にかかわることは、最後に必ず人(お医者さん・窓口・家族)に確かめてください。